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家づくりコラム

【網戸してるのに虫が入る!?】住宅会社が教える正しい使い方と虫の侵入ルートまとめ

こんにちは、太陽ハウジングです。

春から初夏は、気持ちのいい風が家の中を通り抜ける季節。
エアコンに頼らず自然の風を感じられるこの時期は、窓を開けて過ごす方も多いのではないでしょうか。

でも、この時期に良く聞くのが・・・
「ちゃんと網戸をしているのに、蚊が入ってくる…」
「どこからかコバエが入ってきてしまう…」

実はこのあるあるは、網戸の使い方や位置が原因であることが多いんです。

今回のコラムでは、意外と知られていない正しい網戸の使い方と、網戸以外で虫が入りやすい侵入ルートをご紹介します。

ここが虫の出入口!?虫が入ってくる「3つの原因」

まず知っておきたいのは、「虫は思っている以上に小さなすき間からも侵入できる」ということです。例えば、蚊は2〜3ミリ、コバエは1ミリ程度のすき間があれば簡単に通り抜けてしまいます。

虫が網戸をすり抜けてくるように見えても、実際は小さなすき間や空気の流れが原因になっていることが多いです。

一見しっかり閉まっているように見える網戸でも、位置が少しずれているだけで、虫たちにとっては“玄関口”になってしまうのです。

代表的な原因はこの3つです。

1.網戸の位置(または開け方)が逆!

引き違い窓の正しい配置
「右の窓を開けるなら、網戸は左」
「左の窓を開けるなら、網戸は右」

逆にしてると、窓と網戸の間にすき間ができて、虫がスルッと侵入!
実際に太陽ハウジングのオーナーさま宅でも、この位置ズレを直しただけで蚊が激減した例がありました。

2.窓の半開きが“虫の通り道”に

窓を中途半端に開けると、風の流れが乱れて虫が室内に入り込みやすくなります。
思い切って全開にするか、しっかり閉めるのがポイントです。

3.モヘア(ブラシ部分)の劣化

モヘアとは、窓や網戸のすき間を塞ぐフワフワの毛のようなパーツのこと。ここが潰れたりしていると、そこが虫の侵入口になります。

実際、太陽ハウジングの現場でも「モヘアが潰れていた」だけで虫が侵入していた例がありました。

正しい網戸の使い方で虫をシャットアウト

引き違い窓の場合、正しい位置関係はとても大切です。
「右の窓を開けるなら、網戸は左に」、「左の窓を開けるなら、網戸は右に」が基本。

つまり、「開ける側とは反対側に網戸を寄せる」のがポイントです。

もし今の状態で虫が入ってくる場合は、一度窓を閉めて、網戸の位置を左右逆にしてみてください。たったそれだけで、驚くほど虫の侵入が減ることもあります。

窓を全開にして風を通したいとき

窓を左右にいっぱいまで開ける場合は、網戸を中央に合わせるのが基本です。
網戸が左右の窓のちょうど真ん中に位置することで、窓ガラスと網戸のフレームがきっちりと重なり合い、すき間が生まれません。
風の通りもよく、虫の侵入を防ぎながら自然の風を楽しむことができます。

少しだけ窓を開けたいとき

「少しだけ窓を開けたい」という場合、ここで間違えやすいのがどちらの窓を開けるかです。引き違い窓には「室内側」と「室外側」のガラスがありますが、虫を防ぎたいときは“室内側の窓”を開けるのが正解。

たとえば網戸が右側にある場合、右側の室内側の窓を開ければ、網戸と窓のフレームがしっかりと重なって虫が入りにくくなります。
反対に、左側(室外側)の窓を少しだけ開けると、網戸と窓の間にわずかなすき間ができ、そこから蚊や小バエが侵入してしまうのです。

網戸と窓の「モヘア」部分をチェック!

網戸やサッシのフレームをよく見ると、ふわふわとしたブラシのような毛がついている部分があります。この部分を「モヘア」と呼び、虫やホコリ、風の侵入を防ぐパッキンの役割をしています。

モヘア部分は、普段なかなか意識しない場所ですが、実は「虫対策の要」。

このモヘアがしっかりと窓枠に密着していれば、風も虫も入りにくくなります。
しかし、長年使っているうちにモヘアが潰れたり、汚れて硬くなったりすると、密閉性が落ちてしまいます。

ブラシのような毛がピンと立っていればOK!
寝ていたり、黒ずんでいたら交換のサイン。

ホームセンターなどで購入できる専用の交換用モヘアを貼り替えるのがおすすめです。

また、モヘアが重なり合う位置にホコリや花粉がたまっていると、そのわずかな厚みで網戸の密着が甘くなり、虫が入りやすくなることもあります。

掃除機やブラシで軽くホコリを取るだけでも効果がありますので、新築から数年経っている場合は、一度点検してみましょう。

今日からできる!虫を防ぐ3つのチェックポイント

・網戸の位置を左右逆にしてみる
・モヘア(毛部分)が潰れていないか確認する
・網戸レールを掃除して、すき間をなくす

これだけで、ほとんどの虫の侵入を防ぐことができます。もしそれでも改善しない場合は、網戸本体のたわみや、建て付けのズレが原因のこともあるので、お気軽にご相談ください。

■さらに安心!「高密度メッシュ」という選択

ここまでの対策で多くの虫は防げますが、さらに防虫性能を上げたい方には、「高密度メッシュタイプの網戸」への交換もおすすめです。

例えば、LIXILの「虫イヤネット」のような細かい網目のタイプは、通常の約1.2倍の細かさで、コバエや小さな蚊も通りにくくなります。しかも、風通しはしっかり確保されるので、快適さはそのまま。新築時時に選んでおくと、見た目は変わらず防虫性能だけアップします!

太陽ハウジングでもご希望に合わせて、こうした高性能網戸のご相談を承っています。

網戸以外にも!虫が入ってくる「意外な侵入ルート」4選

「ちゃんと網戸を閉めているのに、どうして虫が入ってくるの?」
実は虫が入るのは窓だけではありません。その原因は、実は別の経路にあることも少なくありません。
住まいの中で虫が入りやすい意外な侵入口をご紹介します。

洗濯物と一緒に侵入

もっとも多いのが、洗濯物に虫がついたまま取り込んでしまうケースです。
外干しした衣類やタオルは、乾く過程で花の香りや柔軟剤の匂いに誘われて、ハエ・蛾・蚊などが近づいてくることがあります。

特に夕方〜夜に取り込む場合、外の明かりに集まる虫が衣類に止まっていることも多く、気づかないうちに家の中に連れ込んでしまうのです。

◎効果的な対策方法
・取り込む前に一度パンパンと軽くはたく
・柔軟剤の香りを控えめにする
・夜の屋外干しを避ける

また、虫が気になる季節は、部屋干しスペース浴室乾燥機を活用するのもおすすめです。

玄関や勝手口の開け閉め時

玄関は人が出入りするたびに虫が侵入しやすい場所です。
特に夜は、玄関灯や室内の明かりに誘われて、蛾や羽アリ、蚊などがドアの隙間から入り込んでしまいます。

◎効果的な対策方法
・玄関照明を「虫が寄りにくいLEDライト」に変更する
・ドアを開けっぱなしにしない(宅配時なども短時間で)
・勝手口や玄関に簡易式の虫除けカーテンを設置する

特に、勝手口は調理中などに換気目的で開けっぱなしにしがちなので、換気扇と併用して短時間で空気を入れ替えるようにすると安心です。

換気口・給気口(24時間換気)

ほとんどの住宅は24時間換気システムが導入されており、常に空気を循環させています。このとき、外気を取り入れる給気口のフィルターが劣化していると、そこから小さな虫が入り込んでしまうことがあります。

特に注意したいのは、キッチンや洗面所などの湿気が多い場所
湿気を好むコバエやチョウバエが、換気口のフィルターや排気ルート内に発生してしまうことも。

◎効果的な対策方法
月に一度はカバーを外して掃除機でほこりを吸い取り、3〜6ヶ月に一度はフィルターを交換する習慣をつけましょう。

鉢植え・観葉植物周辺

家の中の観葉植物や、ベランダに置いたプランターも、虫が発生する原因になることがあります。
特にコバエは、湿った土や腐った葉を好むため、鉢土の表面がいつも湿っていると発生しやすくなります。

◎効果的な対策方法
・水やりは「土の表面が乾いてから」行う
・枯れた葉は早めに取り除く
・土の表面に防虫用のパウダーや砂を敷く

また、ベランダの排水口付近にたまった落ち葉や泥も、虫の温床になります。
月に一度は掃除をして、風通しを良く保ちましょう。

虫が入る原因の多くは「使い方」や「小さなすき間」にあります。

網戸を正しく使えば、家の中に心地よい風を取り込みながら、虫のストレスも減らすことができます。また、すき間対策や掃除の習慣を見直すことで、住まい全体の清潔さや快適さもアップします。

これからの季節、ぜひ「網戸の位置」「モヘアのチェック」「洗濯物の扱い」を意識してみてください。
ちょっとした知識と確認だけで、快適な風と安心な暮らしを両立できます。

太陽ハウジングは、家を建てた後も気持ちよく暮らせる工夫を一緒に考えます。
毎日の小さな困りごとも、ぜひお気軽にご相談くださいね。