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2023.08.31

家づくりコラム

プラン作成を依頼するときの正しい方法とは?

こんにちは、太陽ハウジングです。

 

家づくりを進めている方は「新しい家はこうしたい!」という要望を箇条書きにしてまとめているのではないでしょうか?

 

例えば、「LDKが20帖ほしい」「パントリー(食品庫)がほしい」「回遊動線にしてほしい」「ファミリークローゼットがほしい」「寝室は8帖以上+ウォークインクローゼット」などの内容です。

 

インターネットやSNSで調べて、良かったと言われている内容はリスト化してまとめておきたくなりますよね。でも、この要望をまとめた要望リストは、注文住宅を建築するにあたって、あまりおすすめできません。

 

「えっ?」と意外に思われた方も多いと思います。家づくりの情報収集は大切ですが、プラン作成を依頼するためには正しい方法があります。

 

そこで今回は、なぜ注文住宅を建築する上で要望リストを作ってはいけないのか?

注文住宅を建築する上での正しいプランの依頼の仕方をお伝えします。

 

■目的と手段を考える

まずお伝えしたいのは、物事における「目的と手段」です。

お仕事などでも聞いたことがある内容だと思いますが、「目的と手段」を簡単に説明します。

 

目的:最終的に実現したい内容。すなわちゴールです。

手段:目的を達成するための方法や要素です。

 

例えば、100m先にゴールがあります。

100m先のゴールを目的としたら、そのゴールに到達するために徒歩、自転車、車の何を使うのかが手段になります。100m先のゴールに到達することがゴールなので、徒歩から自転車に変更しても良いし車に乗り換えても問題ありません。

 

目的である100m先のゴールに到達できれば良いので、手段は途中で変えても問題なく、目的の成就が一番大切なことになります。

これが「目的と手段」です。

 

では、要望を箇条書きにまとめた「LDKが20帖ほしい」「パントリー(食品庫)がほしい」「回遊動線にしてほしい」「ファミリークローゼットがほしい」「寝室は8帖以上+ウォークインクローゼット」などの要望は「目的」と「手段」のどちらと思いますか?

 

これらの要望はすべて1つの「手段」にすぎません。

手段は目的があって初めて意味があるものになりますので、まずは目的を決めることが重要です。

 

■要望リストの欠点

また、要望を箇条書きにしてまとめた要望リストには、重大な欠点があります。

それは「手段の変更が許されない状態」になっていることです。

 

つまり、「要望リストに書いてある内容を満たした間取りを作ることが目的」という状態になってしまっているのです。

 

具体的にどういったことが起こるかというと、家づくりの要望リストを渡された担当者は、要望リストに書いてある内容をすべて満たした間取りを作らないといけないという状態になります。この状態になると、何が大事な要望なのか分からないのでパズル合わせのような間取りになってしまうケースもあります。

 

また、要望リストに書いた要望は、SNSで見かけた実例を自分の要望にしていることもあるでしょう。意外にも要望書どおりに作った間取りは、(中には使いやすい間取りもありますが)ネットでよく見る一般的な間取りになっていることが多いです。

 

よって、パズル合わせのような間取り提案にならないためにも要望リストの作成をおすすめしません。

 

注文住宅の建築提案をするということは、「敷地条件や周辺環境を読み解き、建物の配置や風通し・日射条件を考慮しつつ、そこに住む上での最適解(一番良い手段)を提案する」ことになります。

 

■太陽ハウジングの間取りの書き方

参考として、太陽ハウジング設計担当者が実際に行っている間取りの書き方をご紹介します。

 

・ヒアリング

家族構成や趣味などヒアリング

外観や内観のイメージをヒアリング

家のコンセプトをヒアリング

 

・土地の条件等の整理

道路からの位置関係や高さ、その土地の法規制、周辺環境の考慮、駐車位置の決定

将来その土地周辺で変化するかもしれない内容を洗い出すなど

 

・借景を考える

室内から見える景色を考えることです。

土地の外周でどこの景色を室内に取り入れたら綺麗なのかということになります。

目の前が公園や見晴らしが良い場所であれば、悩まなくて良いかもしれませんが、

ほとんどの場合、南側の庭を室内に取り入れることが多くなると思います。

 

・屋根形状を考える

建てる土地の周囲からの視線等と考えながら、まわりに建っている建物の日当たり等を考慮する。

 

・窓の配置を考える

借景を考えることでメインになる窓は決まっているので、外から見たときどれだけ壁面をきれいに見せられるかを考えつつ、窓の位置を検討します。

 

・プランを作成する

具体的に間取りを書いていきます。

 

 

■プラン作成を依頼するときのおすすめの方法

では、注文住宅を建築する上での、プラン作成を依頼するときのおすすめの方法についてですが・・・

 

それは、

「家族構成や自分の趣味や好み、家のコンセプトを伝えてプランは丸投げで作ってもらうこと」です。

 

(丸投げ?)と驚かれるかもしれませんが、丸投げするのには理由があります。

 

まず、ハウスメーカーの場合、間取りの作成は設計ではなく、ほとんど営業担当者が行いますので、その担当者の提案レベルを把握することができます。要望リストを渡せば、誰が書いても大体同じような間取りを提案してくれるでしょう。

 

だからこそ「LDKは20帖以上」とか「パントリーが欲しい」などオーダーを出すのではなく、丸ごと委ねて担当者に柔軟性を持たせてあげたほうが、専門知識と経験を踏まえて最適な提案をしてくれると思います。

 

また、この方法は「担当者の力量や提案レベルも把握できる」というメリットもあるのでおすすめです。

 

■「どうしたいか」を目的に設定する

プラン作成を「丸投げ」するにあたって、家族構成や趣味好みを伝えるのはご説明しましたが、(家のコンセプトは?)と不安に感じられる方もいるかもしれません。そこで家のコンセプトについてもご説明します。

 

まず、家のコンセプトは先程の「目的と手段」が明確になっていないと見えてきません。

よって、目的と手段の設定が重要になりますが、あまり難しく考えないでください。

 

「家のコンセプト=目的」

目的を設定するときに大切なことは「どうしたいか」です。

分かりやすく例えると「願望」です。

願望はLDK20帖とかパントリーなど具体的なことではなく、抽象的なものになります。

 

例として・・・

・清潔感のある開放的な家

・LDKが広く家族全員がくつろげる家

・子どもがのびのび過ごせる家

・犬や猫との暮らしを快適にすごせる家

このような願望が目的であり、家のコンセプトになります。

 

目的=家のコンセプトを決めるときは、「どうしたいか」という「願望」を考えるようにしてください。

 

今回は注文住宅を建築する上での、プラン作成を依頼するときのおすすめの方法をお伝えしてきました。少し難しかったかもしれませんが、注文住宅を建築する上で必要な考え方になります。ぜひ活用してみてください。

 

次回のブログもお楽しみに!