COLUMN

家づくりコラム

共働き・子育て世帯に人気!夜干し・室内干しがラクになる間取りと設備とは?

こんにちは、太陽ハウジングです。

みなさん、洗濯物を干すタイミングは、朝派ですか?それとも夜派でしょうか。

昭和から平成の前半までは「朝に洗って外に干す」ことが当たり前でしたが、今では夜に洗濯して室内に干す「夜干し」が増え、新しい暮らしのスタンダードになりつつあります。

その背景には、共働き世帯の増加、花粉や黄砂といった外干しのリスク、そして天候を左右されない安心感があります。特に子育て世帯や忙しいご家庭にとって、「夜干し=室内干し」は現代の暮らしに寄り添ったスタイルです。

では、夜干しを前提とした家づくりでは、どのような間取りや工夫が求められるのでしょうか。今回のコラムでは、夜干し派のご家族に役立つ、快適な室内干しのための間取りや仕様の工夫をご紹介します。

毎日の洗濯が少しでも楽しく、そして効率的になるヒントになれば幸いです。

なぜ夜干し派が増えているのか?

なぜ夜干しを選ぶご家庭が増えているのでしょうか。

日々の暮らしの中で、いくつかの理由が見えてきます。

・共働き世帯の増加

総務省の調査によると、共働き世帯は1990年代から増え続け、現在では全世帯の約7割を占めています。

朝は本当に慌ただしい時間ですよね。子どもを送り出し、自分の支度も整え、気づけば出勤時間…。そんな中で洗濯をして干すのは至難の業です。だからこそ「夜のうちに済ませてしまった方が気持ちもラク」というご家庭が増えています。子どもが寝たあとにゆったりと干すのも、暮らしのリズムに合っているのかもしれません。

・外干しリスクの増加

「外に干したいけれど、花粉や黄砂が気になる」という声もよく耳にします。

春のスギやヒノキだけでなく、夏や秋にも飛ぶ花粉がありますし、最近ではPM2.5など空気の心配も増えました。気象庁のデータによると、愛知県では春から初夏にかけて黄砂飛来日数が全国でも多い地域。花粉や黄砂などで1年の半分以上「外干しは不安」となる現状があります。

・急な天候変化への不安

近年はゲリラ豪雨や急な天候変化も増えています。共働きのご家庭では「日中に洗濯物を見られないから心配」ということも。室内に干しておけば「今日は大丈夫かな?」と気をもむ必要がなく、安心して一日を過ごせます。

・SNSでも部屋干し派が拡大

Instagramで「#部屋干し」を検索すると50万件以上の投稿がヒット。夜干しや室内干しが共働き・子育て世帯の当たり前になっていることが分かります。「朝はバタバタするから夜に回す」というのは、ごく自然な流れかもしれませんね。

室内干しを快適にする間取りの工夫

夜干しを前提にした住まいづくりでは、「どこに・どう干すか」がとても大切。毎日の家事がラクになるように、こんな工夫を取り入れるご家庭が増えています。

・ランドリールームを設ける

最も人気が高く要望も多いのが、洗濯機・乾燥機・物干し・収納を一か所にまとめたランドリールームです。

この空間で「洗う → 干す → 畳む → しまう」がすべて完結すれば、家事の移動が減って効率がぐんと上がります。

特にガス乾燥機「乾太くん」+幅180cmのカウンター+可動棚を組み合わせれば、洗濯物を干す・畳む・アイロンがけ・収納まで同じ空間で完了できます。忙しい日でも「片付けまで終わった!」という達成感が得られ、気持ちにもゆとりが生まれます。

(注意点)

広さを確保できない場合は、カウンターや棚を優先的に設けて「たたむ・しまう動線」を確保するのがおすすめ。湿気がこもりやすいので24時間換気や除湿機の設置位置やコンセント場所を事前に計画しておくと、カビ知らずの空間に仕上がります。

また、ランドリールームを設けると建物面積が増えるため、コストアップにつながる点にも注意が必要。間取り全体のバランスを見ながら、他のスペースとの兼ね合いで適正サイズを決めることが、快適さとコストの両立のポイントです。

・リビングに物干しを併設させる

「ランドリールームまでは作れない」という場合は、リビングの一角に昇降式の物干しを設ける方法もおすすめです。夜干しであれば来客に見られる心配も少なく、朝に乾きが足りなければエアコンや床暖房を活用して効率よく仕上げられます。

(注意点)

エアコンや床暖房を使って乾かす場合は、結露対策も忘れずに。また、照明の位置やシーリングファン、カーテンレールが物干しに干渉しないよう、設計段階で高さと動線の確認をしておくと安心です。

見た目をすっきり仕上げたい場合は、天井埋め込みタイプの物干し金物や昇降式バーを採用すると、生活感を抑えながら快適に使えます。

・2階ホールを活用する

2階ホールは、空気がよく流れるので洗濯物が乾きやすい場所。日中も通行の邪魔になりにくく、冬場は加湿効果がプラスされて一石二鳥です。

「ここなら無理なく干せる」と感じる小さな工夫が、暮らしの快適さをぐっと引き上げてくれます。

(注意点)

家族の動線と干すスペースが重ならないよう、通路幅と物干しの配置バランスを意識すること。意外と忘れがちなのが、重い洗濯物を運ぶ負担を減らすための洗濯機の設置階との関係性です。設計段階で事前に検討しておくのがポイント。

例えば、洗濯機が1階にある場合は階段幅を広めにとる・昇降しやすい位置に手すりを設けるなど、毎日の動きをイメージした計画が大切です。

2階ホールを活用する際は、天井の高さと物干しバーの位置も考慮して、圧迫感のない干しやすい空間に仕上げましょう。

・水回りを2階にまとめる

洗面・浴室・洗濯機を2階に配置するプランも人気です。1階はリビングやダイニングといった「パブリックな空間」、2階は寝室や子ども部屋、水まわりといった「プライベートな空間」と分けることで、生活にメリハリが生まれます。

さらに、洗面・浴室・洗濯機を2階に集めると「洗う→干す→片付ける」が超短動線に。子ども部屋や寝室が近いため、自然と「自分の服は自分で片付ける」という習慣も育ちやすく、結果的に、家族全員が少しずつ家事をシェアでき、無理なく助け合える暮らしにつながりますね。

(注意点)

給水・排水の配管経路や防水処理をしっかり行わないと、階下への水漏れリスクが高まります。また、重量のある浴室の荷重を支えるために構造補強が必要になる場合があり、その分の建築コストが上がるケースもあります。さらに、洗濯機の水漏れリスクに備えて「洗濯パン」を設置しておくと安心です。

2階水回りは快適な分、施工精度が非常に重要になるため、設計の段階から一緒に考えていけば、後悔しないプランになります。あと排水音が1階に響く場合もあるため、遮音対策(床材や下地の防音処理)を併せて検討してください。

生乾き問題を解決する設備

室内干しを選ぶご家庭が増える一方で、多くの方が気にされるのは「乾きにくいのでは?」「生乾きのニオイが心配」という点です。

専用洗剤や消臭アイテムを使って工夫している方も多いと思いますが、実は設備を上手に組み合わせることで、この悩みはしっかり解消できます。

・換気+除湿でスピード乾燥

旭化成の研究所が発表している実験データによると、6kgの洗濯物でも換気扇と除湿器を併用すれば約8時間で乾燥可能。夜10時に干しておけば、翌朝には制服やシャツがしっかり乾いています。

忙しい朝に「まだ乾いてない!」と慌てることがなくなり、安心して一日のスタートを切ることができます。

・サーキュレーターやファンで空気を循環

空気を動かすだけでも乾きは驚くほど変わります。サーキュレーターや小型ファンは手軽に導入でき、コストも抑えられるのが魅力です。
「部屋干しすると、洗濯物が長時間残って生活感が出すぎたり、部屋が狭く見えてしまうのでは?」と心配される方も多いですが、風を当てることで乾きが早まり、すぐに片付けられるため、空間をすっきりと保てます。

・小型エアコンで快適に仕上げる

ランドリールームや2階ホールに小型エアコンを設置すれば、夏は除湿でカラッと、冬は暖房でしっかり乾燥。単に「乾かす」だけでなく、空間そのものを快適に保てるので、畳む・アイロンをかけるといった作業も心地よくできます。除湿器よりも強力に湿気を取り除いてくれるため、「洗濯物を干した部屋がジメジメする」という悩みも解決できます。

重要なのは「干す場所」と「空気環境」をセットで考えること。
間取りと設備をうまく組み合わせれば、さまざまなメリットがあります。

・洗濯物の乾きが早い
・生乾き臭のストレスがない
・干している間の空間も快適

夜干しでも、翌朝には家族の洋服がきちんと乾いている安心感。これこそが毎日の家事をラクにし、気持ちを軽くしてくれる大きな価値ではないでしょうか。

夜干しは「家族の協力」を育てる家事スタイル

夜干しを間取りに組み込むメリットは、単に家事効率が良くなるだけではありません。
ランドリールームや物干しスペースを「家族みんなが行き来しやすい場所」に設けることで、自然と家族全員が洗濯に関われる仕組みが生まれます。

例えば、干す場所と収納を近づければ「干す → 乾いたら畳む → しまう」という流れをそれぞれが分担しやすくなります。お母さん一人が全部抱え込むのではなく、帰宅したお父さんが洗濯物を取り込んだり、子どもたちが自分の服を自分で片付けたりと、無理のない“家事シェア”が実現します。

特に子ども部屋の近くに収納をつくれば、「自分の服は自分で片付ける」習慣が自然に身につきます。これは単なる効率化ではなく、子どもたちにとっても自立心や責任感を育む学びの場になります。

実際に施工いただいたお客さまからは、「子どもが自分の服を片付ける習慣がついた」「帰宅した夫が洗濯物を取り込むようになった」といった声もいただいています。

夜干しは単なる効率化ではなく、家族のつながりや子どもの自立を育む暮らし方にもつながります。

夜干しで家事をラクに、暮らしを豊かに

かつて洗濯は「朝に外で干す」ものでしたが、今は夜干しや室内干しが新しい常識になりつつあります。その背景には、共働き世帯の増加や外干しのリスク、生活リズムの変化など、現代ならではの合理的な理由があります。

そして夜干しを快適に行うためには、ランドリールームや干す場所の工夫、換気や除湿といった設備の組み合わせが欠かせません。間取りづくりの段階からこうした視点を取り入れることで、洗濯はただの家事ではなく「家族みんなで心地よく暮らすための仕組み」へと変わっていきます。

太陽ハウジングでは、お客さま一人ひとりのライフスタイルに合わせた住まいをご提案しています。夜干しを前提にした動線設計や、家事が自然にシェアできる間取り、毎日を快適にする設備の工夫など、「暮らしやすさ」をかたちにする家づくりを大切にしています。

「洗濯が楽になる」だけでなく「家族が協力し合える」「暮らし全体が豊かになる」

そんな住まいを、一緒につくっていきませんか?

家庭のライフスタイルに合わせた「夜干し・室内干しがラクになる間取り」を、無料でプランニングいたします。

ぜひお気軽にご相談ください。

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