COLUMN
家づくりコラム
新築工事前に必ずやるべき!失敗しない近隣挨拶の基本とマナーとは?
こんにちは、太陽ハウジングです。
注文住宅を建てるとき、多くの方が最初に考えるのは 間取り・資金計画・住宅性能・デザインなどです。
もちろんどれも大切なポイントですが、実際に暮らし始めてから日々の快適さを左右するのは、意外にも「ご近所との関係」です。
どんなに理想的な家を建てても、その後の生活は地域の方々との関係があってこそ快適に送ることができます。
特に新築工事では、どうしても騒音・振動・工事車両の出入りなどで、近隣に影響を与えてしまいますが、そこで工事開始前にきちんと挨拶をしておけば「しっかりしているご家族だな」と良い印象を持ってもらえます。
反対に何もしなければ「配慮がない人たち」と思われ、入居後のご近所づきあいが難しくなってしまうことも…。ほんの少しの気配りを持って挨拶をするだけで、「これからよろしくお願いしますね」と温かく迎えていただける可能性がぐんと高まります。
今回のコラムでは、新築工事に欠かせない近隣挨拶について、タイミング・方法・手土産の選び方・不在時の対応まで詳しくご紹介します。家づくりの一歩を気持ちよく踏み出すために、重要なポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

■なぜ近隣挨拶が新生活をスムーズにするのか
「わざわざ挨拶しなくてもいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、近隣挨拶は単なる形式ではなく、次のような意味があります。
・工事への理解を得るため
騒音や振動、車両の出入りでどうしても迷惑をかけることになります。その前に一言「ご迷惑をおかけします」と伝えておくことで、不満やクレームを減らせます。
・生活の安心感を高めるため
ご近所の方は「どんな人が引っ越してくるのだろう?」と、必ず気になります。先に顔を合わせることで、不安や警戒心を取り除くことができます。
・長く続く関係の第一歩
新居は一生のお付き合いになる場所。災害時や困ったときに助け合える関係を築くためにも、挨拶は最初の大切なきっかけになります。
■挨拶のベストタイミングは「工事前」
挨拶は「工事が始まる前」に行うのが鉄則です。
・解体工事がある場合
建て替えや古家付きの土地を購入した場合は、解体工事の前に挨拶をしておきましょう。解体時の音やホコリは特に気になりやすく、ここでの対応が今後の関係づくりに大きく影響します。
・新築の場合
着工前に挨拶をするのが基本です。地鎮祭を実施する場合は、そのタイミングで住宅会社の担当者と一緒に回るのも良い方法です。最近では地鎮祭を行わないご家庭も増えていますが、その場合でも必ず工事が始まる前にご挨拶に伺うようにしましょう。
・上棟後では遅い?
柱が建つ「上棟」のタイミングで挨拶をするケースもありますが、近隣の方が実際にストレスを感じるのは「工事が始まった時点」です。できるだけ早い段階で顔を出しておくことが安心につながります。
■挨拶の時間帯はいつが良い?
挨拶の時間帯も印象を左右する大切なポイントです。
・平日であれば「午前10時〜午後4時頃」が理想的。
・共働き世帯が多い地域なら「土日の昼間」を狙うと会える確率が高くなります。
・早朝や夜遅くの訪問は、防犯意識の高まりから不快に思われることもあるため避けましょう。
時間を選ぶだけでも「気遣いのできるご家族だな」と思ってもらえます。

■誰が行くべき?施主家族が直接挨拶を
近隣挨拶は、必ず施主(ご家族)が直接行うことが大切です。
住宅会社の担当者よりも、「これから暮らすご家族」が顔を見せるほうが安心感を持っていただけます。実際に訪問すると「お互い様ですから気にしないでくださいね」と温かい言葉をいただけることも多いです。
やはり大切なのは Face to Face(顔を合わせること)。
「住宅会社」より「これから暮らすご家族」の顔を見てもらうほうが印象は断然良くなります。
また、可能であれば「ご夫婦一緒に、さらにお子さまも連れて行く」と効果的です。お子さんが「よろしくお願いします」と元気に言ってくれるだけで、場の雰囲気が和み、その後のご近所づきあいもスムーズに始められます。
■服装・身だしなみで安心感を与える
第一印象はまず「外見」で決まります。特に挨拶の際は「清潔感」と「安心感」を意識しましょう。
・ラフすぎる格好よりも、清潔感のある普段着やきれいめの服装が好印象です。
・作業着姿や部屋着のような格好は避けた方が無難です。
・女性なら明るめの色合い、男性ならシンプルで落ち着いた服装が安心感を与えます。
・香水や柔軟剤など、香りが強すぎるものは好みが分かれるため控えめに。
フォーマルに構える必要はありませんが、ちょっとした気配りで「このご家族なら安心」と思っていただけます。小さな工夫が、好印象につながる大きなポイントになります。
■挨拶のコツは「内容よりも笑顔」
「何を話せばいいのかわからない」と悩むかもしれませんが、挨拶で一番大切なのは、言葉そのものよりも表情です。難しい言葉や長い説明は必要ありません。
「この土地に建てる〇〇です。工事中はご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いします。」このひと言を、笑顔で丁寧に伝えるだけで十分です。
笑顔で誠実に挨拶できれば、「感じの良いご家族が越してくるんだね」とご近所で好意的に話題にしていただけることもあります。ちょっとした第一印象の良さが、その後の人間関係をぐっとスムーズにしてくれるのです。

■手土産の選び方
工事前のご挨拶では、手土産を持参するのが一般的です。住宅会社が粗品を用意していることも多いですが、施主ご自身からもお渡しすることで「しっかりしたご家族」という印象を持っていただけます。
▶おすすめの品物
・タオル、洗剤、サランラップ、地域指定のゴミ袋などの日用品
・お茶、紅茶、コーヒー、クッキーなどの消耗できる食品
・遠方から引っ越してくる方は、地元の銘菓を用意すると会話が弾みやすい
▶避けたい品物
・香りが強いもの
・アレルギーが心配な食材(ナッツ類など)
・高価すぎるもの(相手に気を遣わせるため)
▶のし紙を忘れずに
赤白の蝶結びの水引に「御挨拶」と書き、下に姓を記載します。包装紙の外側につける「外のし」にすると丁寧です。最近はお店で印刷済みののし紙を準備してくれることも多いので、購入時に依頼しておくと安心です。
■挨拶する範囲の目安
「どこまで回ればいいのか」と迷う方も多いですが、目安は次のとおりです。
▶基本的に挨拶しておきたいお宅
・両隣の家
・向かい側の数軒
・工事車両の出入りや騒音で影響がありそうな家
さらに、地域によっては町内会長さんや自治会長さんなど「地域のキーマン」に挨拶しておくとさらに安心です。地域のまとめ役に一言伝えておくことで、後々の生活や地域活動への参加がぐっとスムーズになります。
■不在時はどうする?
挨拶に伺っても「不在」というケースはめずらしくありません。その場合は、次の順序で対応すると安心です。
① まずは再訪する
・2~3回、曜日や時間帯を変えて再度伺いましょう。
・平日昼間だけでなく、夕方や土日も候補にすると会える可能性が高まります。
② どうしても会えない場合は手紙を残す
・「ご不在でしたので書中にて失礼いたします」と一言添え、ポストに投函します。
・手土産が食品の場合は持ち帰り、改めて伺うか別の品を検討しましょう。
・タオルや洗剤などの日用品であれば、袋に手紙を入れてドアノブにかけておいても失礼にはなりません。

新しい住まいでの生活を心地よく始めるためには、ご近所との最初の関わり方がとても大切です。
第一印象が良ければ、その後のご近所づきあいがスムーズになり、万一の災害時や困りごとがあった際に助け合える関係を築きやすくなります。
「家を建てること=建物をつくること」だけではありません。これから長く暮らしていく地域社会に馴染むためにも、近隣挨拶は欠かせない大切な一歩。ほんの少しの気配りが、快適で安心できる暮らしにつながります。
新しい住まいを建てる喜びとともに、ぜひ、ご近所とのご縁づくりも意識して、心を込めた近隣挨拶を実践してみてください。