COLUMN

家づくりコラム

水害リスクのある土地、購入前に確認すべき7つのポイント|ハザードマップの正しい活用法

こんにちは、太陽ハウジングです。

気になる土地が見つかって、場所も広さも、だいたい希望通り。
でも、ハザードマップを調べてみたら色がついていた…。

そんなとき、すぐに「やめたほうがいい」と決めるのも、「価格が安いから買おう」と進めてしまうのも、少し不安が残ります。

前編では、水害リスクのある土地のメリット・デメリットについてお伝えしました。

▶ 前編はこちら:ハザードマップにかかる土地は買っても大丈夫?水害リスクのある土地のメリット・デメリット

「リスクがあることはわかった。では、購入前に何を確認すればいいの?」

そう感じている方も多いと思います。

土地には、地図を見ただけではわからないことがたくさんあります。
現地に行って初めて気づくこと。
専門家に聞いて初めてわかること。
建物計画や総予算まで考えて、ようやく見えてくることもあります。

後編では、水害リスクのある土地で後悔しないために、購入前に確認しておきたい7つのポイントをお伝えします。

「買う・買わない」の結論を急がず、まずは一つひとつ確認していきましょう。

■ハザードマップだけで判断してはいけない理由

ハザードマップは、土地選びをするうえで必ず確認しておきたい大切な資料です。

ただし、ハザードマップだけで「この土地は良い」「この土地はやめたほうがいい」と判断してしまうのは、少し早いかもしれません。

なぜなら、ハザードマップは一定の条件をもとに作成された「想定」の情報だからです。もちろん、とても重要な情報ではありますが、実際の土地には、地図だけではわからない「現地ならではのクセ」があります。

たとえば、同じようにハザードマップで色がついている土地でも、現地に行ってみると、道路より敷地が少し高くなっていることがあります。反対に、周辺より土地が低く、雨水が集まりやすそうに感じる場所もあります。

確認しておきたいのは、たとえば次のような点です。

・敷地と道路の高低差
・周辺の土地より高いか、低いか
・雨水がどちらへ流れそうか
・側溝や排水路がきちんと整備されているか
・近くに川や水路、用水路があるか
・周辺に田畑や低地があるか
・過去に実際の浸水被害があったエリアか
・新しい造成地か、昔からある住宅地か
・避難所までの道が冠水しやすくないか

特に見落としやすいのが、川だけでなく、身近な水路や用水路です。大きな川から離れていると「ここなら大丈夫そう」と感じるかもしれませんが、住宅地の中を通る水路や、もともと田んぼだったエリアに残る用水路が近くにある場合もあります。

普段は水量が少なく、あまり気にならない水路でも、短時間に強い雨が降ると水が集まりやすくなることがあります。

また、都市部や住宅地では、大雨の際に排水が追いつかず、道路や敷地が浸水する内水氾濫が起きることもあります。

つまり、水害リスクを見るときは、ハザードマップの色だけを見るのではなく、実際に現地を見て、その土地にどんな特徴があるのかを確認することが大切です。

もうひとつ、土地を見るときのヒントとして、近くに昔からある神社やお寺があるかどうかを見てみるのも一つの方法です。

もちろん、「神社やお寺が近くにあるから必ず安全」と言い切れるわけではありません。

ただ、昔から人が集まる場所や、地域の中で長く残ってきた場所には、その土地の成り立ちや地形を知るヒントが隠れていることがあります。

たとえば、少し高台になっている場所に神社があったり、昔からの集落が水の集まりにくい場所につくられていたりすることもあります。

反対に、周辺より低い場所、田んぼや水路が多い場所、道路より土地が下がっている場所などは、大雨のときに水が集まりやすい可能性もあります。

土地を見るときは、ハザードマップの色だけでなく、周辺にどんな建物が昔からあるのか、地形にどんな特徴があるのかも、あわせて見ておきたいところです。

ハザードマップは、不安をあおるためのものではありません。
その土地で安心して暮らすために、何を知っておくべきか、どんな備えができるかを考えるための資料です。

地図の情報と現地の状況。
この両方をあわせて見ることで、土地選びの判断がしやすくなります。

■購入前に確認したいポイント

ハザードマップにかかる土地を検討するときは、購入前にできるだけ多くの情報を確認しておきましょう。
ここでは、土地を購入する前に確認したいポイントを整理します。

1. 想定浸水深を確認する

まず確認したいのが、想定される浸水深です。

ハザードマップでは、浸水する可能性がある区域が色分けされており、どのくらいの深さまで水が来る可能性があるかを確認できます。

ただ、数字だけを見ても、少しイメージしにくいかもしれません。
たとえば、0.5mというと大人の膝くらいの高さです。

「それくらいなら大丈夫そう」と感じるかもしれませんが、実際には水の中を歩くのはとても危険です。道路が冠水すれば、側溝や段差が見えなくなることもありますし、小さなお子さまにとってはかなり怖い深さになります。

1mになると、大人でも腰のあたりまで水が来るイメージです。
玄関や掃き出し窓の高さによっては、建物の中に水が入る可能性も考えなければいけません。

3mとなると、一般的な住宅では1階部分が大きく浸水する可能性があります。
この場合は、建物計画だけでなく、避難のタイミングや避難経路まで、より慎重に考える必要があります。

つまり、同じ「ハザードマップに色がついている土地」でも、想定される浸水深によって、考えるべきリスクや対策は大きく変わります。

色がついているかどうかだけではなく、「どのくらいの深さまで水が来る想定なのか」「その深さに対して、建物や避難の計画でどこまで備えられるのか」ここまで確認してから判断したいところです。

2. 洪水なのか、内水氾濫なのかを確認する

水害といっても、原因はひとつではありません。

河川の氾濫による洪水なのか。
排水が追いつかず、雨水があふれる内水氾濫なのか。
高潮や津波の影響を受けるエリアなのか。

原因によって、注意すべきポイントや対策が変わります。

たとえば、川の氾濫リスクがある場合は、河川との距離や堤防、避難経路を確認する必要があります。

内水氾濫のリスクがある場合は、周辺道路の冠水状況、側溝や排水路、土地の高低差などを確認したいところです。

ハザードマップを見るときは、どの災害リスクに該当しているのかを確認しましょう。

3. 過去の浸水履歴を確認する

ハザードマップは将来起こりうる災害を想定した資料ですが、過去に実際の被害があったかどうかも大切な判断材料です。

市町村の資料や、過去の浸水実績図、地域の情報などから、過去に浸水被害があったエリアかどうかを確認しましょう。

また、近隣の方や不動産会社、住宅会社から、その地域の大雨時の様子を聞ける場合もあります。

「昔からこの道路は大雨のときに水がたまりやすい」
「このあたりは以前、床下浸水があった」
「この土地は周辺より少し高いので、過去の大雨でも被害が少なかった」

こうした地域の情報は、地図だけではわからない判断材料になります。

4. 現地の高低差を確認する

水害リスクを考えるうえで、現地の高低差はとても重要です。
同じハザードマップの色でも、実際には敷地の高さによってリスクが変わる場合があります。

現地では、次のような点を確認しましょう。

・敷地は前面道路より高いか、低いか
・周辺の家より低い場所にないか
・道路が坂になっているか
・雨水が敷地に向かって流れ込む形になっていないか
・駐車場や玄関まわりに水がたまりやすそうではないか

晴れた日だけでなく、可能であれば雨の日や雨上がりの様子も確認できると安心です。

水たまりができやすい場所、側溝から水があふれやすい場所、道路の低い場所などは、実際に現地を見ることで気づける場合があります。

5. 避難場所と避難経路を確認する

土地を選ぶときは、災害時にどこへ避難するかも確認しておきましょう。

避難場所が近くにあっても、そこまでの道が冠水しやすかったり、川や水路を渡る必要があったりする場合は注意が必要です。

特に、小さなお子さま、高齢のご家族、ペットと暮らすご家庭では、避難に時間がかかることもあります。

次のような点を確認しておくと安心です。

・指定避難所までの距離
・避難経路に川や水路、低い道路がないか
・徒歩で安全に移動できるか
・夜間や大雨の中でもわかりやすい道か
・車で避難する場合、道路が冠水しやすくないか
・垂直避難が可能な建物計画か

災害時は、普段と同じように移動できるとは限りません。
土地を選ぶ段階から、避難のしやすさも考えておきましょう。

6. 火災保険の内容を確認する

水害リスクのある土地を検討する場合は、火災保険の水災補償についても確認が必要です。

水災補償があれば、大雨や洪水などによる建物・家財の被害が補償対象になる場合があります。

ただし、補償内容や支払い条件は保険会社やプランによって異なります。

土地を購入する前に、保険の内容や概算費用を確認しておくことで、資金計画のズレを防ぎやすくなります。

土地価格が安くても、必要な保険料や対策費用を含めると、総予算が上がることもあります。
土地代だけでなく、暮らし始めてから必要になる費用まで考えて判断しましょう。

7. 建物計画でできる対策を確認する

水害リスクがある土地でも、建物計画によってリスクを軽減できる場合があります。

たとえば、基礎を高くする、玄関や掃き出し窓の高さを工夫する、設備機器を浸水しにくい位置に設置する、外構で水の流れを考えるなどです。

ただし、どこまで対策できるかは、土地の条件や法規制、予算によって異なります。

また、対策を行うことで追加費用がかかる場合もあります。
購入前に住宅会社へ相談し、その土地にどのような建物計画ができるのかを確認しておくと安心です。

■水害リスクのある土地を検討するときの考え方

水害リスクのある土地を検討するときは、単純に「買う」「買わない」だけで判断するのではなく、次のように考えてみましょう。

〇リスクを知らずに買うのは危険

もっとも避けたいのは、リスクを知らないまま購入してしまうことです。

「価格が安い」
「場所がいい」
「早く決めないと売れてしまう」

このような理由だけで急いで購入すると、あとから水害リスクに気づいて後悔する可能性があります。

土地には、広告や販売図面だけではわからない情報があります。
ハザードマップ、地形、地盤、排水、周辺環境、過去の被害、保険、将来の資産価値まで確認したうえで判断しましょう。

〇不安が強い場合は無理に選ばない

水害リスクを理解し、対策も確認したうえで、それでも不安が強く残る場合は、無理にその土地を選ばないことも大切です。

家は、長く安心して暮らす場所です。

大雨のたびに不安になる。
台風のニュースを見るたびに心配になる。
家族の中で納得できていない人がいる。

そのような状態で購入を進めると、住み始めてからも気持ちの負担が続いてしまうかもしれません。

条件の良い土地に見えても、家族が安心して暮らせるイメージを持てるかどうかを大切にしましょう。

〇対策できるリスクかどうかを見極める

一方で、ハザードマップにかかっているからといって、すぐに候補から外す必要がない場合もあります。

想定される浸水深が浅い。
敷地が周辺より高い。
避難経路が確保しやすい。
建物計画で対策できる。
保険や資金計画まで含めて納得できる。
家族がその土地で暮らすイメージを持てる。

こうした条件がそろう場合は、リスクを理解したうえで検討できる土地と言えるかもしれません。

大切なのは、「危ないからやめる」でも「安いから買う」でもありません。
その土地のリスクを正しく知り、備えられるかどうかです。

■土地探しでは「土地代」だけでなく「総予算」で考えることが大切

水害リスクのある土地は、価格が抑えられている場合があります。
しかし、土地代が安いからといって、家づくり全体の費用が安くなるとは限りません。

たとえば、次のような費用が必要になる場合があります。

・造成費
・地盤改良費
・外構工事費
・排水計画に関する費用
・基礎や設備位置の工夫にかかる費用
・水災補償を含む火災保険料
・将来のメンテナンス費用

土地価格だけを見ると魅力的でも、これらの費用を含めると、別の土地を選んだ場合と大きく変わらないこともあります。

土地探しでは、土地代だけで判断せず、建物・外構・諸費用・保険まで含めた総予算で考えることが大切です。

太陽ハウジングでは、土地と建物を分けて考えるのではなく、家づくり全体の予算や暮らし方に合わせてご提案しています。

気になる土地がある場合は、「この土地を買っても大丈夫か」だけでなく、「この土地でどのような家づくりができるか」まで一緒に確認していきましょう。

■太陽ハウジングでは、土地選びから一緒に確認します

ハザードマップに色がついている土地は、地図だけを見ても判断が難しいものです。

「この土地はやめたほうがいいのか」
「対策をすれば検討できる土地なのか」
「価格が安い理由は、水害リスクと関係しているのか」

そうした判断は、土地の情報だけではなく、建物計画や総予算、これからの暮らし方まであわせて考える必要があります。

太陽ハウジングでは、土地探しの段階から、お客さまの家づくりを一緒に考えています。

ハザードマップにかかる土地についても、単に「良い」「悪い」で判断するのではなく、次のような視点から確認します。

・ハザードマップの内容
・想定される浸水深
・現地の高低差
・周辺道路や排水状況
・過去の浸水履歴
・地盤の状況
・建物計画でできる対策
・外構や排水計画で配慮できること
・火災保険の考え方
・将来的な資産価値
・ご家族の暮らし方や安心感

土地は、同じものが二つとありません。同じようにハザードマップで色がついていても、現地の高さや周辺環境、建てたい家の計画によって、判断は変わってきます。

大切なのは、「買える土地かどうか」だけではなく、「その土地で安心して暮らせる家づくりができるか」まで見ることです。

気になる土地がある場合は、土地の価格や場所だけで決める前に、一度立ち止まって確認してみてください。

「ハザードマップに色がついていて不安」
「条件は良いけれど、水害リスクが気になる」
「価格が安い理由を知りたい」
「この土地で建てても大丈夫か見てほしい」

そんなときは、土地探しから建物計画まで一緒に考えていきます。ご家族が安心して暮らせる土地選びのために、気になることがあれば早めに確認しておくと安心です。

■まとめ|ハザードマップにかかる土地は、リスクを知ったうえで判断しましょう

ハザードマップにかかる土地だからといって、必ずしも購入してはいけないわけではありません。

価格が抑えられていたり、希望エリアで土地が見つかりやすかったりするなど、条件によってはメリットを感じられる場合もあります。

一方で、浸水被害のリスク、将来売却するときの不安、火災保険や対策費用、そして大雨のたびに感じる心理的な負担など、見落としてはいけない点もあります。

土地選びで大切なのは、「安いから買う」「色がついているからやめる」とすぐに決めることではありません。

その土地にどんなリスクがあり、どこまで備えられるのか。
家族がその場所で安心して暮らせるのか。
建物計画や総予算まで含めて、無理のない家づくりができるのか。

そこまで見たうえで判断したいところです。

梅雨時期の大雨や、夏から秋にかけての台風シーズンは、土地の水害リスクについて考える良いタイミングでもあります。

ハザードマップは、不安をあおるためのものではなく、安心して暮らすために備える資料です。気になる土地がある方は、地図の情報だけでなく、現地の状況や建物計画もあわせて確認してみてください。

■よくある質問

Q. ハザードマップにかかる土地は買っても大丈夫ですか?

A. 必ずしも購入してはいけない土地とは限りません。ただし、浸水深や過去の浸水履歴、現地の高低差、避難経路、火災保険の水災補償などを確認したうえで判断することが大切です。

Q. 水害リスクのある土地のメリットは何ですか?

A. 周辺相場より価格が抑えられている可能性があります。人気エリアや希望の学区内でも、予算に合う土地が見つかる場合があります。ただし、安さだけで判断せず、対策費用や保険料を含めた総予算で考えましょう。

Q. 水害リスクのある土地のデメリットは何ですか?

A. 実際に災害が起きたときの浸水リスク、将来売却時の資産価値への影響、火災保険料や対策費用が増える可能性などがあります。また、大雨や台風のたびに心理的な不安を感じる場合もあります。

Q. ハザードマップで同じ色なら、リスクも同じですか?

A. 同じ色で表示されていても、現地の高低差や地形、排水状況によって実際のリスクは異なります。地図だけでなく、現地を確認することが大切です。

Q. 土地購入前に何を確認すればいいですか?

A. 想定浸水深、過去の浸水履歴、前面道路との高低差、周辺の排水状況、避難場所と避難経路、火災保険の内容、建物計画でできる対策などを確認しましょう。

Q. 気になる土地がハザードマップにかかっていたら、どうすればいいですか?

A. まずは、ハザードマップの内容と現地の状況を確認してみましょう。想定される浸水深や土地の高低差、周辺の排水状況、避難経路などを見たうえで、建物計画や総予算まで含めて判断することが大切です。土地の価格だけで決めず、「この土地で安心して暮らせる家づくりができるか」という視点で考えてみてください。