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家づくりコラム

エアコンの「2027年問題」とは?これからのエアコン選びで知っておきたい5つのポイント

こんにちは。太陽ハウジングです。 

愛知の夏が、年々手強くなっています。35℃を超える日も珍しくなくなり、エアコンはもはや「あれば便利」な家電ではなく、家族の健康と安全を守る大切な設備のひとつになりました。 

小さなお子さんやご高齢の方、ペットと暮らすご家庭にとって、夏のエアコンは欠かせない存在。暑さを我慢する時代ではなく、上手に備える時代です。 

そんなエアコンについて、最近よく耳にするようになった言葉があります。 

 「エアコンの2027年問題」 

「今使っているエアコンが使えなくなるの?」
「安いエアコンが買えなくなるって本当?」
「買い替えるなら、今のうち?」 

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 

今回のコラムでは、エアコンの2027年問題について、家づくりや暮らしの視点からわかりやすく解説します。これからエアコンを買い替える方はもちろん、今すぐ買う予定がない方にも知っておいていただきたい内容です。 

■エアコンの2027年問題って何が変わるの? 

2027年4月から、家庭用エアコンの省エネ基準が引き上げられます。対象となるのは、家庭でよく使われている壁掛け形のエアコン。根拠となるのは、国の「トップランナー制度」です。 

トップランナー制度とは、現時点で省エネ性能の高い製品を基準にして、業界全体の省エネ性能を底上げしていく仕組みのこと。エアコンに限らず、さまざまな家電や設備で導入されています。 

今回の改正では、2016年度比で約13.7%の効率改善が求められ、特に14畳向けの4.0kWクラスでは、最大34.7%もの改善が必要とされています。 

ここで、まず安心していただきたいことがあります。 

2027年4月になったからといって、今使っているエアコンが使えなくなるわけではありません。また、買い替えが義務になるわけでもありません。 

制度の対象は、メーカーが出荷する製品全体の省エネ性能。個々のエアコンを一律に禁止するものではないのです。 

ただし、現在流通しているスタンダードモデルの中には、新しい省エネ基準に届いていない機種も多くあります。そのため、今後は低価格帯のエアコンが少なくなったり、省エネ性能を高めたモデルへ切り替わったりする可能性があります。 

こうした変化が「エアコンの2027年問題」と呼ばれている理由です。 

■暮らしにはどんな影響がある? 

制度の話だけ聞くと、少し難しく感じるかもしれません。でも、私たちの暮らしに置き換えると、ポイントはとてもシンプルです。 

これからのエアコン選びでは、「本体価格が安いかどうか」だけでなく、「どの部屋で、どのくらい使うのか」「10年使ったときの電気代はどうか」「住まい全体の断熱性と合っているか」まで考えることが大切になっていきます。
 

ここからは、2027年問題を考えるうえで知っておきたい5つのポイントを見ていきましょう。 

POINT1|低価格帯のエアコンが少なくなるかもしれない 

「寝室用だから、最低限の機能でいい」「子ども部屋用に、とにかく安いものを」「冷えれば十分。シンプルな機種で問題なし」これまではごく自然な選び方でした。 

実際、エアコンには高性能モデルからスタンダードモデルまで幅広い価格帯があり、使う部屋や予算に合わせて選ぶことができました。 

ところが、新しい省エネ基準への対応が進むと、この選択肢が少し変わってくる可能性があります。理由は、トップランナー制度の考え方にあります。 

メーカーには、出荷する製品全体として省エネ基準を満たすことが求められ、省エネ性能の高いモデルを多く出荷すれば、全体の平均は上がります。 

一方で、省エネ性能の低いモデルを多く出荷すれば、平均は下がってしまいます。 

つまり、低価格帯のモデルをたくさん販売し続けることが、メーカーにとって難しくなる可能性があるということ。 

そのため、メーカーによっては、これまでのようなシンプルな低価格モデルを減らし、省エネ性能を高めた新しいモデルへ切り替えていくことが考えられます。 

もちろん、明日から急に安いエアコンがなくなるわけではありません。ただ、「とにかく安いものを選ぶ」という選択肢は、少しずつ狭まっていく流れにあります。 

これからは、価格だけでなく、性能や使い方まで含めて選ぶ時代。 

エアコンも、住まいの設備として考える視点が必要になってきそうです。 

POINT2|本体価格だけでなく、光熱費まで含めて考える 

エアコンを選ぶとき、どうしても最初に目がいくのは本体価格です。 

「本体価格はいくらか」
「工事費込みでいくらか」
「今買うとどれくらい安いか」 

もちろん、初期費用はとても大切です。家計にとって、10万円、20万円単位の出費は簡単に決められるものではありません。 

ただ、エアコンは買って終わりの家電ではありません。一般的には10年前後、長ければそれ以上使う設備です。 

だからこそ、これからのエアコン選びで大切なのが、「本体価格+工事費+使用中の電気代」というトータルコストの考え方です。 

省エネ性能の高いエアコンは、本体価格が高くなる傾向があります。

その一方で、毎月の電気代を抑えやすいというメリットも。 

資源エネルギー庁の試算では、2027年度基準を満たすエアコンにした場合、6畳用エアコンでは年間約2,760円、14畳向けエアコンでは年間約12,600円の光熱費削減効果が期待できるとされています。 

特に差が出やすいのは、リビングのように長時間使う部屋。夏も冬も使用時間が長く、空間も広いリビングでは、省エネ性能の違いが家計に影響しやすくなります。 

一方で、寝室や子ども部屋など、使用時間が比較的短い部屋ではどうでしょうか。本体価格の差を電気代だけで回収するのが難しい場合もあります。 

つまり、すべての部屋に高性能モデルを入れればよい、というわけではありません。 

よく使う部屋では、省エネ性能を重視。使用時間が短い部屋では、初期費用とのバランスを重視。部屋ごとに考えることが、これからのエアコン選びで大切な視点です。 

POINT3|「2027年になってから考える」では遅いかも 

新しい省エネ基準が始まるのは、2027年4月です。 

では、2027年になってから考えればよいのでしょうか。

実は、そうとも言い切れません。 

エアコンは、毎年夏前から需要が高まります。特に6月から8月にかけては、故障や買い替えの相談が増え、人気機種の在庫が少なくなったり、設置工事まで時間がかかったりすることもあります。 

そこに2027年問題への関心が重なれば、2026年後半から2027年にかけて、買い替えを検討する方が増える可能性も。 

そうなると、次のようなことが起こるかもしれません。 

「希望していた価格帯の機種が見つからない」
「在庫はあるけれど、選べる機種が限られている」
「工事日程がなかなか取れない」
「真夏に壊れて、急いで高い機種を選ぶことになった」 

特に注意したいのは、10年以上使っているエアコンがあるご家庭です。 

エアコンは、壊れてから買い替えようとすると、選択肢が限られます。
真夏に突然故障した場合、価格や性能をじっくり比較する余裕はほとんどありません。 

在庫があるもの、すぐ工事できるもの、その中から選ばざるを得ないこともあります。 

だからこそ、今すぐ買い替えるかどうかは別として、まずはご自宅のエアコンを確認してみてください。

エアコンは何年製なのか。

どの部屋のエアコンが古いのか。

最近、効きが悪くなっていないか。

この「棚卸し」をしておくだけでも、いざというときの焦りはかなり変わります。 

POINT4|買い替えの目安は「年数」と「不調のサイン」 

エアコンの買い替えを考えるとき、まず確認したいのが製造年です。 

エアコン本体の側面や底面には、メーカー名や型番、製造年が書かれたシールが貼られています。 

目安としては、次のように考えると分かりやすくなります。 

・10年以上使用している場合 

10年以上使用しているエアコンは、買い替えを具体的に検討したいタイミングです。 

エアコンは長く使える家電ではありますが、10年を超えると故障リスクが高まりやすくなります。

また、メーカーの修理部品の保有期間は、製造終了後おおむね10年程度とされることが一般的です。 

そのため、故障したときに修理できない、または修理費が高くなる可能性があります。 

2027年問題に関係なく、10年以上使っているエアコンは、早めに状態を確認しておくと安心です。 

・7〜8年使用している場合 

7〜8年使用しているエアコンは、今すぐ買い替えが必要とは限りません。
ただし、そろそろ次の買い替え時期を意識しておきたいタイミングです。 

2027年前後にちょうど10年を迎える場合は、故障リスクと価格変動のタイミングが重なる可能性があります。 

「まだ動いているから大丈夫」そう思っていても、真夏の故障は本当に困るもの。 

現在の効き具合や使用頻度を見ながら、次にどの部屋から買い替えるかを考えておくとよいでしょう。 

・5年以内の場合 

製造から5年以内のエアコンで、特に不具合がない場合は、急いで買い替える必要は少ないでしょう。 

ただし、リビングなど使用時間の長い場所で、電気代が気になる場合は、省エネ性能の高い機種への買い替えでメリットが出る可能性もあります。 

まだ新しいエアコンなら、買い替えよりもまずはメンテナンスを優先しましょう。フィルター掃除や室外機まわりの確認など、日頃の使い方を見直すことが大切です。

・こんな症状があれば注意 

使用年数だけでなく、次のような症状がある場合も注意が必要です。 

・以前より冷えにくい、暖まりにくい 
・運転中に変な音がする 
・水漏れがある 
・ニオイが気になる 
・電気代が急に高くなった 
・リモコンの反応が悪い 
・室外機から大きな音がする 

こうした症状は、内部の汚れや部品の劣化、冷媒ガスの不足などが原因になっている場合があります。クリーニングや修理で改善することもありますが、古い機種の場合は、修理費をかけるより買い替えた方が結果的に安心なこともあります。 

特に10年以上使用しているエアコンで不調が出ている場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。 

POINT5|「部屋ごとの優先順位」で家計に無理なく 

エアコンは、家の中に1台だけとは限りません。リビング、寝室、子ども部屋、和室、書斎など、複数台設置しているご家庭も多いでしょう。 

すべてのエアコンを同時に買い替えるのは、家計への負担が大きくなります。 

だからこそ大切なのが、部屋ごとの優先順位。 

どの部屋をよく使うのか、どの部屋のエアコンが古いのか、誰が、どの時間帯に使うのか。使い方に合わせて考えることで、無理のない買い替え計画が立てやすくなります。 

・リビング 

リビングは、家族が長く過ごす場所。夏も冬も使用時間が長くなりやすく、省エネ性能の高いエアコンを選ぶメリットが出やすい部屋です。 

LDKがつながっている間取りでは、空間も広く、キッチンの熱の影響を受けることもあるため、エアコンにかかる負荷も大きくなりがちです。 

電気代や快適性を考えるなら、リビングのエアコンは少し性能を重視して選ぶのがおすすめです。 

・寝室 

寝室は、夜間に使用することが多い場所です。
冷えすぎや乾燥が気になる方も多く、温度調整のしやすさや静音性も大切なポイント。
毎晩使うご家庭では、省エネ性能も確認しておきたいところです。 

睡眠の質にも関わる場所だからこそ、価格だけで決めず、快適性も含めて考えたいですね。 

・子ども部屋 

子ども部屋は、使用時間が比較的短い場合もあります。ただし、受験勉強や在宅時間が長くなる時期には、使用頻度が増えることも。今はあまり使わない部屋でも、数年後には使い方が変わるかもしれません。 

初期費用を抑えることも大切ですが、将来的な使い方も含めて検討しておくと安心です。 

・あまり使わない部屋 

客間や和室など、使用頻度が低い部屋では、高性能モデルでなくても十分な場合があります。ただし、夏場に来客が泊まる、親御さんが使う、ペットのために使うなど、暮らし方によって必要な性能は変わります。 

「この部屋はどのくらい使うのか」
「誰が使うのか」
「真夏や真冬に使う可能性はあるか」 

こうした視点で考えると、無駄のない選び方につながります。 

■省エネ性能を見るときは「APF」をチェック 

カタログや店頭で「APF」という数値を見たことはありませんか?  

APFとは、Annual Performance Factorの略で、日本語では「通年エネルギー消費効率」と呼ばれます。簡単にいうと、1年を通してどれくらい効率よく冷暖房できるかを示す数値です。APFの数値が高いほど、省エネ性能が高いと考えられます。 

家電量販店やカタログ、メーカーサイトでは、省エネラベルや仕様表にAPFが記載されています。 

今回の改正では、たとえば2.2kWクラスでAPF5.8から6.6へ、4.0kWクラスでAPF4.9から6.6へ引き上げることが目標とされています。 

エアコンを比較するときは価格だけでなく、APF・年間電気代の目安・除湿性能・フィルター掃除のしやすさなども合わせて確認しておくと安心です。 

ただし注意したいのが「畳数」だけで選ばないこと。同じ14畳でも、南向きで日当たりがよい部屋と、北側の部屋では条件が違います。吹き抜けがある、LDKがつながっている、窓が大きい、断熱性能が高い。こうした住まいの条件によって、必要な能力は変わります。 

家づくりと同じで、エアコン選びもカタログ上の数字だけでは判断しきれないもの。数字はあくまで目安。実際の暮らし方や住まいの条件に合わせて選ぶことが大切です。 

■エアコンの効きは、住まいの性能とセット 

エアコンの2027年問題を考えるうえで、ぜひ知っておきたいことがあります。 

それは、エアコンの性能だけで快適さが決まるわけではない、ということ。 
どれだけ高性能なエアコンを選んでも、住まいの断熱性が低いと冷暖房効率は下がります。 

夏は、窓や屋根、壁から熱が入り込みます。 
冬は、せっかく暖めた空気が外へ逃げていきます。 

これでは、エアコンがずっと頑張り続ける状態になり、電気代もかかりやすく、室内の快適さも安定しにくくなります。 

快適さと省エネを両立するには、断熱性・窓の性能・日射の入り方・間取り・空気の流れ・室外機の設置場所まで含めて考えることが大切です。 

こうした要素がそろってはじめて、エアコンの性能も活かしやすくなります。 

新築やリフォームをお考えの方は、エアコン単体ではなく「住まい全体の冷暖房効率」という視点を持ってみてください。 

快適で、家計にもやさしい暮らしにつながります。 

■まずは「家中のエアコンの棚卸し」から 

2027年問題と聞くと、すぐに動かなければと焦ってしまいそうですが、まず行いたいのは「現状の把握」です。 

次の項目をメモしておくと、買い替えの優先順位が見えてきます。 

・設置している部屋 
・メーカー、型番、製造年 
・使用年数、使用頻度 
・効き具合、不具合の有無 
・電気代が気になっているか 
・買い替え候補の優先順位 

このように整理してみると、「リビングのエアコンは10年以上使っているから早めに考えよう」「寝室はまだ5年目だから様子を見よう」といった判断がしやすくなります。 

エアコンは、壊れてから慌てて選ぶより、余裕のある時期に比較した方が、納得のいく選択ができます。 

まずは、確認。そして、優先順位づけ。 

それだけでも、2027年問題への備えになります。 

■買い替えだけでなく、メンテナンスで長持ちを 

エアコンをまだ買い替えない場合は、今使っているエアコンをできるだけ効率よく使うことも大切です。 

日頃できるメンテナンスの基本は、フィルター掃除。フィルターが汚れていると空気の流れが悪くなり、冷暖房効率が落ちてしまいます。目安は、2週間から1か月に一度。使用頻度が高い時期は、少しこまめに確認しておくと安心です。 

室外機のまわりに物を置かないことも忘れずに。排熱がうまくできないとエアコン全体に負担がかかります。室外機まわりは風通しをよくしておきましょう。 

内部の汚れやカビが気になる場合は、専門業者によるクリーニングも選択肢のひとつ。ただし、10年以上使っていて不調がある機種の場合は、クリーニング費用をかけるより、買い替えを優先した方がよいケースもあります。 

「直して使う」か。「買い替える」か。 

年数や状態、使用頻度を見ながら判断したいところです。 

■エアコンは「安さ」より「暮らしに合う一台」を 

「エアコンの2027年問題」は、単なる値上がりの話ではありません。 

これをきっかけに、本体価格・電気代・使う部屋・使用時間・家族の暮らし方・住まいの断熱性まで、トータルで考える。

そんなエアコン選びが、これからの時代のスタンダードになっていきます。 

長時間使うリビングのエアコンは、省エネ性能や快適性を重視して、使用頻度の低い部屋では、初期費用とのバランスを見ながら選ぶことも大切です。 

2027年4月になったからといって、今使っているエアコンが使えなくなるわけではありません。ただ、早めに情報を知っておくことで、選択肢が広がります。 

まずはご自宅のエアコンの製造年を調べるところから。

「いつ替えるか」「どの部屋を先にするか」「どんな性能が必要か」これを家族で話しておくだけでも、いざというときの焦りはずいぶん違ってきます。 

太陽ハウジングでは、家づくりだけでなく、建てた後の暮らしや住まいの快適性についても大切に考えています。 

これから家を建てる方も、今のお住まいを見直したい方も、エアコン単体ではなく、断熱性や間取り、窓の配置、日射の入り方まで含めて考えることで、より快適で家計にもやさしい暮らしにつながります。 

2027年問題をきっかけに、ご自宅のエアコンと住まいの快適性について、家族で話してみるのもよいかもしれません。