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2023.07.27

家づくりコラム

失敗しないためのトイレづくりのポイント

こんにちは、太陽ハウジングです。

 

家づくりではいろんなことを決める必要があるので、「トイレ」は、ついつい後回しになってしまいがち…なんてことはありませんか?(トイレは失敗しないだろうな)と思われがちですが、実は(失敗したなぁ)と感じられてしまう部分もあります。

 

例えば、水を流す音が聞こえやすかったり、思った以上にトイレが明るかったり、トイレ自体のサイズが小さかったりなど、小さな失敗をしやすいのがトイレです。

 

できるだけ家づくりの失敗はしたくない!という方が多いと思いますので、トイレで起こる失敗を未然に防ぐ、トイレづくりのポイントを解説します。

 

失敗しないトイレづくりのポイント

・電気配線と止水栓の位置に配慮する

みなさんが今住んでいる家のトイレをイメージしてみてください。電気配線や止水栓の位置はいかがでしょうか?特に何も工夫せずに施工したトイレは、ほとんどと言って良いほど、電気配線と止水栓が見えて目立っているケースが多いです。

 

毎日使う玄関やLDKの空間をきれいに作るように意識する方は多いと思いますが、トイレも毎日使う場所ですよね。電気配線や止水栓が目立つままだと家全体の雰囲気を台無しにしてしまうことも…。

 

家族だけでなく、来客時に人に見られる場所でもありますので、こだわっておいて損はありません。

 

【具体的な対策】

では、具体的にどのように配慮すれば良いのでしょうか?具体的な対策を画像つきで解説します。

 

1 トイレの背面にキャビネットを設ける

2 TOTOのネオレストを採用する

これらを採用することで、トイレの電気配線や止水栓を隠すことができます。

コードまわりにもホコリが溜まらないのでお掃除もラクになりますね。

 

ただ、キレイに見えるというメリットもあれば、デメリットもあります。

キャビネットを設ける場合は、キャビネット分、トイレという空間が狭くなります。

また、ネオレストは導入コストが高いこともデメリットといえそうです。

 

キャビネットを設けて電気配線や止水栓を隠す場合は、トイレの空間自体の大きさが狭くないか把握する必要があります。ネオレストを採用する場合は予算把握をしっかり行う必要があります。

 

上記の内容を理解した上で、トイレの電気配線や止水栓を隠す努力をしてみてください。

 

 

トイレについてご紹介したような内容は、お施主様から担当者に提案することで実現しやすくなります。(実は、担当者が配慮していたり、ご提案していたりすることは少ないと感じています)

 

もし、今ご相談されている担当者の方が、電気配線や止水栓を隠す提案をしていたら「デキる担当者」と認識していただいても良いかもしれません。

 

 

・換気扇の位置に配慮する

トイレの中にある換気扇はキレイな空間を作る上では、少し邪魔な存在ですよね。

トイレの換気扇をどのように目立たなくさせるのか?はトイレづくりのポイントになってきます。

 

換気扇の位置に配慮する方法はいくつかありますので、ここでは2つご紹介しておきます。ご自身に合う方法を試してください。

 

1.換気扇のカバーの色をトイレの壁に近い色を選ぶ

以前、換気扇カバーをアクセントクロス色に塗装する方もいらっしゃいました。

 

2.シンプルデザインのものを選ぶ

 

3.一部天井を下げて換気扇自体を隠すなどもあります。

 

自分では分からない方は、担当者に「換気扇を目立たなくしてほしい」と依頼してみてください。意匠に対して理解ある担当者であれば、目立たなくなる配慮や提案をしてくれます。

 

 

 

・照明の照度を考える

こちらは、以前のコラム「玄関づくりのポイント①」でも一部ご紹介した内容になります。

(記事はこちら

 

照明は明るくすれば良いという訳ではありません。

特にトイレは、限られた空間が明るいことで、家のメインであるLDKが暗く感じられてしまうこともあります。

 

人間の目は何かを基準として明るい暗いというのを判別します。トイレにいた場合、そのトイレの照度が明るさの基準になるため、その基準が高ければ高いほど、それ以上の明るさがないと家のメインであるLDKが暗く感じてしまいます。

 

LDKの明るさを100として考えて、100を下回るように照明を配置していくという照明計画の手法の1つです。

 

もちろん、トイレも玄関もLDKも「すべて明るい空間にしたい」という場合は考えなくて良いですが、「少しでも落ち着きのある空間にしたい」「SNSでよく見るお洒落なトイレにしたい」と思われる方は、LDKの照度を100として考え、その上で100という数字を上回らないよいにトイレ、廊下、玄関などの照明を考えるようにしましょう。

 

 

・人感センサースイッチの位置について

人感センサースイッチとは、トイレに入ったときに自動で照明がつくためのセンサー付きのスイッチのことです。

 

人感センサーは、玄関やホールで設置する方は多く、帰宅時に自動的に照明が点灯するので、荷物を持ったままスイッチする操作する必要がなく非常に便利です。

 

この人感センサーはトイレにもおすすめです。その理由は、利便性が向上するだけでなく、消し忘れによる電気代の節電、スイッチに触れることがないため衛生的などメリットがあります。

 

・トイレのスイッチをつける場所について

トイレのスイッチを壁に設置することになりますが、このスイッチ自体が空間デザインの邪魔になってしまうこともあるかもしれません。

 

以前より、壁は最大のインテリアということで壁面をきれいに見せられるかが意匠にこだわる上で重要なポイントになると、このコラムで何度も解説してきました。

 

最近、スイッチやコンセントをパナソニックの「アドバンスシリーズ」に変更して、少しでも目立たなくしたいというお客さまが多くなっています。(SNS等で壁にあるスイッチやコンセントがノイズとして認識されてきたのかもしれません。)

 

でも、「人感センサーのスイッチも壁に設置したら邪魔でノイズにならない?」と不安に思われる方も多いと思います。その点、人感センサーは人の動きがあれば勝手に照明が点灯するため、目につく場所でなくても、収納の下や足元に配置しても機能的には全く問題ありません。

 

そうすることで、トイレの中の壁面をキレイに見せつつ、すっきりとした空間に仕上げるができます。あまり固定概念にとらわれず、人感センサーの位置を担当者と色々と検討してみてください。

 

・トイレの大きさ(寸法)を注意する

リビングは「家族4人が寛げる広さにしてほしい」など、広さに関するご要望を伝えるケースは多いと思いますが、トイレは広さの要望をされる方は、ほとんどいません。

 

広さについて考えないまま「トイレ内に手洗いがほしい」「掃除道具を入れる収納があるといいな」と希望の内容を入れていった結果、実際にできたトイレスペースが「窮屈に感じた…」などという失敗例もあります。

 

本来であれば、担当者が手洗いや収納の希望内容を聞いた段階で、「トイレが少し窮屈に感じるかもしれないので、トイレスペースを少し広げますね」という提案をするべきですが、プランを先に決めて設備を後回しにするケースが多いので、担当者が狭いと思ったとしても既にプランを決まったことにより、そのままの状況で進んでしまうこともあります。

 

このようなことにならないように、プランに表記されている「寸法」をしっかり把握することをオススメします。

 

寸法を把握してリアルに考えていくことで、トイレ内の手洗い設置の有無や収納を設けるためには、どれくらいのスペースを取らないといけないのかなど分かります。

 

プランは見慣れないと寸法まで目が行きにくいのもので、トイレに限ったことではありませんが、寸法で失敗しないために意識して注意するようにしてください。

 

 

・水の流れる音について

トイレの排水音についても確認しておきましょう。

最近人気の「タンクレストイレ」は、見た目の良さなどから選択する方が増えています。

ただ、タンクレストイレの排水音はうるさいと感じる方が多い傾向にあります。

 

タンクありトイレはタンクに溜めた水が下に流れるので、水が自然に流れる音がしますが、タンクレストイレは機械により水圧で水を一気にトイレに出しますので、それがうるさいと感じるかもしれません。

 

排水音について考えずに、見た目だけでタンクレストイレを選んだ結果、排水音が響いてしまうのが気になるというケースもあります。特に夜間などは、トイレの水を流す音で起きてしまうことがないようにしたいですね。

 

排水音については、実際にタンクレストイレの排水音を確認してから採用を決めることをオススメします。

 

ちなみに、太陽ハウジング本社では、各階に違う種類のタンクレストイレを設置してありますので、実際の排水音をご確認していただけるようになっています。

 

 

・収納スペースを考慮する

収納スペースを考慮する際にも、タンクレストイレは関係してきます。

 

タンクレストイレを設置するメリットとして、見た目がスッキリする、掃除が楽ということがありますよね。そのメリットを活かせるトイレ収納を目指したいものです。

 

ただし、トイレの収納は「上部収納棚を付ける」もしくは「トイレの入り口付近に手洗い付きの収納を設置する」のどちらかのケースが多いでしょう。

 

一般的なトイレスペースが1帖くらいの大きさなので、トイレ空間を狭めてしまい、圧迫感が出る割にはそんなに収納量が取れません。よってどちらの方法を取っても、見た目がスッキリする、掃除が楽になるタンクレストイレのメリットを阻害してしまいます。

 

せっかくタンクレストイレを付けてトイレ廻りをスッキリさせても、そのメリットを台無しにするような収納の配置はもったいないですよね。そうは言っても、トイレットペーパーや掃除道具などトイレは意外と小物が多いので、小物を収納するスペースは絶対に必要なわけです。

 

そこで、オススメなのが壁の一部をくぼませる「ニッチ収納」です。各メーカーから意匠にあった埋込収納棚が出ています。タンクレストイレのメリットを活かせる方法の1つとして覚えておいてください。

 

他にも、注意することとして、「埋込収納」は、外壁側の壁面への設置はオススメしません。

 

外壁側の壁面に埋込収納を設置することで、断熱性能の低下だけでなく遮音性や耐火性も低下してしまいますので、埋込収納の設置場所は外壁側ではなく内壁にしてください。

 

ちなみに、トイレスペースを広くしてでも見た目と収納量のバランスを確保したい方は、トイレの横幅を25~30cm拡張する方法もあります。

 

 

・窓の必要性を考える

トイレの窓についても一度必要性を考えてみるのがオススメです。「トイレには窓をつける」というのは固定概念かもしれません。実はトイレの窓はあまり必要ではなく、最近ではそれに気がついてトイレに窓をつけない方も増えてきました。

 

もちろんトイレに窓があったほうが明るくて換気もできると思われる方もいると思います。

ただ、トイレに窓を付けようと考えている方がいたら「私はあまりオススメしません」と、はっきり言います。

 

その理由は2つあります。

 

1.換気が上手く機能しない

トイレには換気扇があり、そこから汚れた空気を外に排出させています。この換気方法が1番スムーズに換気ができる方法だからです。

 

窓を開けることで換気できると思われがちですが、窓を開けることで必ずしも汚れた空気が外に出ていくかと言うと、風向きによっては外ではなく内に入ってきます。

 

窓から風が入ってくることでトイレ内は換気されるかもしれませんが、汚れた空気が廊下側に出てしまっては本来の換気目的ではなくなってしまいます。

 

換気をスムーズに行うためにもトイレに窓を付けることをオススメしません。

 

2.断熱性能

家の中で最も熱の出入りが多いのが窓です。

具体的な数値でお伝えをすると、夏は窓から73%の熱が入ってきて、冬は58%の熱が窓から逃げていきます。

 

トイレに窓があることにより、夏はものすごく暑くて、冬はものすごく寒いトイレになりやすいです。しっかりとした断熱性能の高い窓を付ければ良くなりますが、そこに予算を投下して性能の良い窓をいれるかどうかは充分に検討する必要があります。

 

この2つのことを参考にしてトイレに窓を設置する必要性を考えてみてください。

 

今回は「失敗しないためのトイレづくりのポイント」としていくつかご紹介してきました。ぜひ、参考にしてみていただけるとうれしいです。